イノベーションジャパン2010

.30 2010 日記 comment(4) trackback(0)
イノベーションジャパン2010の様子を簡単にまとめます。

まず、場所は東京国際フォーラムというところです。
実はこの東京国際フォーラムの中にもいろいろ館あり、その中のどこでやっているかを調べずに行ってしまったのですが、まぁ適当に歩いてたら見つかりました。
ガラス棟地下2階だったと思います。

中の様子は、各企業や大学のブースがずらーっと並んでいる感じで、生物医療系、物質材料系、IT組み込み系などにある程度分かれていました。
展示物は多種多様で、すべてを見てきたわけではないのですが、じっくり見たところだけ簡単に紹介します。

まず、生物系ですが、「米粉」関係の展示が3箇所くらいあったと思います。最近米粉が注目を浴びているらしく、あるブースには通常の食パンと米粉だけを使って作った食パンの比較のパネル(?記憶違いかもしれない)の展示があり、またあるブースでは米粉だけで作ったシュークリーム(中のクリームも米だけで作ったらしい)があったりしました。
米粉を水に溶かしただけでは粘性が足りないので(とぎ汁のような感じ)これを焼いてもどうしようもないのですが、アルファ化(非結晶化)によってこれを粘性のある液体にすることができるらしいです。
実際に米を炊いて水に溶かせば確かにアルファ化され、粘性を帯びます。今回の展示はこのアルファ化を10秒で、かつどの程度の粘性を持たせるかも制御できる技術を開発したというものでした。
この展示は農学部か?と思ったら実は工学部でした。プラスチック発砲技術の応用だそうです。

他にも大きなジャガイモを作る研究(根の成長が非常に速いスイカの遺伝子をジャガイモに入れたら根の成長が促進するかと思いきや、塊茎の成長が促進され、通常の2倍のサイズのジャガイモができ、それをさらに改良したら3.5倍のサイズの芋ができちゃったという内容)、花を早く咲かせる研究(植物にあるウイルスを感染させることで遺伝情報が変化し、開花、結実が早まるらしい)、形状記憶合金を用いた癌の撃退の研究などがありました。

形状記憶合金がらみのネタは工学系のブースにもあり、こちらは「形状記憶合金ワイヤの微小振動を利用した触覚ディスプレイ」というものでした。マウスの手のひらがあたる部分に2mmほどの形状記憶合金ワイヤのアレイがあり、そのワイヤが微小運動することで「ダンボールを触っている」とか「絨毯を触っている」という感触が得られるようになっていました。

今回は臭いセンサ系のネタも多数ありました。水晶発振子に臭い成分が吸着し、周波数が変化しますが、においの成分によって揮発する温度が違うため、これを利用して成分解析をするようです。

アルゴリズム系の展示は「ダイクストラ法を改良し、並列化しやすいようにした」という研究がありました。実際、現在ではダイクストラ法はかなり改善され、最新データではO(m + n log log min(n, U)) (n: node数, m: edge数, U: 最大枝数)でできるらしいです。どんな複雑なアルゴリズムなんだか…

物質材料系では量子ドットの話がありました。量子ドット(電子一個を入れるドット)で制御した赤外線LEDは波長が正確に決定できるそうです。量子ドットは大学で一番最初に受けた授業で習ったものだったので非常に懐かしかったです。

さて、肝心なFPGA関係の展示ですが、まず、有名な「FPGAの部屋」というブログの執筆者にお会いすることができました。
こちらでは「乗除算器を使わない画像処理(チップ上で面積を食わない加算、比較回路だけで構成する)」という研究が展示されていました。
カメラからの入力データを変換し、加工し、逆変換してディスプレイに表示していました。変換式はまだ見ていないので時間があるときに見てみたいと思います。使っているデバイスはSPARTAN3でした。

ほかにFPGAを使っていたところはActelのチップを使って小型衛星用のGPS受信機を作っていました。ただ、写真をよく見るとXのチップがのっているのが見えます。高速計算機(FPGAの中にARM7のIPコアを入れて使っている)とFPGAで回路を構成しているようです。

あとIT系で面白いと思ったのはその辺に飛んでいる電波をかき集めて電力を利用しようというもの。無線電力送信の研究が進む一方、その辺の電波のエネルギーだけでセンサボードを稼動し続けられるようにしようという研究も進んでいるようです。

富山ブースでは、富山深海の水で笹の葉を洗浄することで笹についている微生物を減らすことができ、これによって寿司の消費期限を従来の2日から3日に延ばすことができたという話をしていました。

スラリーアイスの展示コーナーではスラリーアイスの実物に触れることができました。スラリーアイスの存在を初めて知ったのはかなり昔、合宿か何かで部屋で寝っ転がってテレビを見てたときのことでした。実物を触ったのはこれが初めてです。


会場をあとにし、学科のコンパに行き、帰ってみたら植木鉢に8人目がログインしていました。最初に発芽した子は0.1インチほどに育っています。今のところ順調です。

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